本日読み終えたのは原田マハさんの「スイート・ホーム」
スイート・ホーム (ポプラ文庫 日本文学 445) [ 原田 マハ ] 価格:770円 |
価格:1650円 |
こちらも前知識なしで図書館でピコン!ときたので借りた本。
宝塚にある洋菓子店「スイート・ホーム」。父母と姉妹、家族4人で切り盛りしています。
地元の人に愛されて常連のお客様も通って下さる地元に根付いた洋菓子店。
お店の前にはキンモクセイが植えられていてお店の目印にもなっています。
そんな洋菓子店を営む家族やお客様のそれぞれの何気ない、それでいて大切な日常。
そんな日常を掬い取った短編集。
関西が物語の舞台とは知らず借りたのでちょっと嬉しかったですね。
馴染みのある地名が出てきたり、みんなが話す関西弁も日常自分たちが使っているものとそんなに大差なく。
ほかの読書好きさんもそうなんかな?
自分の地元や好きな土地が舞台だと、それだけで読む楽しさが増すと思いません?
原田マハさんの書かれる物語は「絵」に関する物語と、関しない物語とに分けられると自分では思っていて。
「絵」に関する物語の場合はなんだか「キリッ」としたような、背筋がスッと伸びているような印象。
関係しない物語の場合は「フワッ」としてあったかくてワクワクしたり、じんわり染み込むような印象。
「絵」に関する物語を色に例えると原色系。赤・紺・黒・緑とかの混ざりもののない原色のイメージ。
関係しない物語を色に例えるとパステルカラー系。卵色だったり、スモーキーピンクだったり。ふんわりした色。
その時々の自分のコンディションによって選び分けるのも楽しい原田マハさん。
今回の「スイート・ホーム」は何処にでもありそうなでも実際にはなさそうな。
誰でも経験していそうなでもしていなさそうな。
すべての物語(短編集なので)がありそうだけど現実世界ではそう上手く終わることはないんちゃう?
と思えるお話で構成されています。(うーん、うまく表現できん)
すべてのお話が結果ハッピーエンドで終わるところが私は良かった。
現実世界では・・・と書きましたが、だからこその願望と結果が書かれているような。
そんな短編が楽しめる良い物語でした。
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